ダイヤモンドは永遠の輝き

“愛”の象徴

ダイヤモンドの歴史


ダイヤモンドを贈る行為。

それは、大切な人へ永遠の愛を伝えること。

その歴史は数世紀にも及びます。

時代を超えて語り継がれてきた

ロマンチックな愛の物語をご覧ください。

古代
ダイヤモンドの意味

ダイヤモンドは、
人に夢を与えてきた。
それは、力、つまり、
人間でさえない、神の力と同じ意味を持つ。
- 大プリニウス
ローマ歴史家

比類なき輝き

氷の色を浮かべて放つその光は、まるで陽光が差し込む山の小川のしずくのように、冬の光を浴びる氷柱のように、寒い冬の夜に集まる星のように燦然と輝く。どんな宝石とも対照と調和を生み出すのがダイヤモンドである。- ジョージ・フレデリック・クンツ

ダイヤモンドという言葉は、「不屈」または
「無敵」といった意味を持つ、ギリシャ語の
「adamas」から来ています。

この言葉は、ラテン語の動詞「adamare」
(「情熱的に愛する」の意)に似ています。
ダイヤモンドが火や鉄よりも強いことから、

世界中の人々は、ダイヤモンドが超越的な力
を宿していると信じるようになりました。

「生命」と「永遠」の象徴である指輪は
ローマ時代、結婚の誓いとして初めて
歴史に登場します。
ダイヤモンドが宿すその深い意味合い
から、指輪は後にダイヤモンドで
飾られるようになります。

シンドバッド

『ブック・オブ・マーヴェルズ』(Book of Marvels)に掲載された『船乗りシンドバッドの冒険』は、未知の世界に憧れる冒険家シンドバッドの物語です。シンドバッドは、未知の島の「見たこともないような巨大なダイヤモンドで埋め尽くされた」谷にたどり着きます。

このダイヤモンドは、商人たちが谷の底に肉の塊を投げ落とし、ダイヤモンドのくっついたその肉をワシが巣に持ち帰るために拾い上げたところで採取されていることにシンドバッドは気付きます。そこでシンドバッドは、ダイヤモンドで覆われた肉の塊を見つけ、ターバンでそれを背中に縛りつけ、ワシに巣まで運んでもらい、そこで商人たちに助けられたのでした。

ダイヤモンドは紀元1世紀頃にはすでに、
上質な宝石として採掘されていました。
ダイヤモンド貿易が世界に開かれたのは、
インドのゴルコンダからでした。
インドの学識者たちは、ダイヤモンドの持つ
超自然的な力や邪悪なものから守ってくれる
その力について書き記しています。

15世紀のダイヤモンド

15世紀、ダイヤモンドは「誠実」、「愛」、
そして「結婚の誓い」の象徴となりました。

2つのピラミッドの底辺同士を合わせた
ような正八面体の原石のままで用いられ、

指輪で覆われた下半分は「邪悪」を象徴し、

露出する上半分にはその輝きの全てが集まり

燦然と輝くと考えられていました。

くすぶる炎のリングに燃え上がるふたり。ふたりの思い、ふたりの心、ふたりの情熱は、ダイヤモンドリングが叶える結婚で結ばれるのだ。 - バチカン写本の一節

15世紀後半、ダイヤモンドの研磨技術の
中でも初期的なものがいくつか見出され、
より繊細で複雑なセッティングデザインが
作られるようになりました。
ダイヤモンドリングは「愛」の象徴に
とどまらず、至高の美しさを備えるもの
として秀でた存在となっていきます。

よりロマンチックな表現方法で、
秘密の愛の言葉が飾られました。

ダイヤモンドで伝える愛の告白

1477年、オーストリア大公マキシミリアン1世は、ブルゴーニュ公シャルルの娘、マリア公女(マリア・ド・ブルゴーニュ)に世界で初めてダイヤモンドの婚約指輪を贈ります。それは、マキシミリアンとマリア、そして聖母マリアの頭文字「M」の形にホグバック(バゲットカット)ダイヤモンドを配した指輪でした。

16世紀のダイヤモンド

ダイヤモンドはそれを持つ人に強さと美徳を与え、
怒りや衝突、誘惑、憎悪から守ってくれる。
- ロンドン金細工名誉組合

16世紀、王室に仕える金細工職人たちの
技術が向上するにつれ、
「永遠の愛の象徴」ダイヤモンドは
栄光の時代を迎えます。
連なりあう円模様や、ショルダーに
施された彫刻的・建築的なパターン、
エナメルの装飾、そこにテーブルカットの
ダイヤモンドがあしらわれ、
繊細なデザインが登場します。
また、セッティングに銀箔の裏地を
取り付けるという巧妙な手法により、
ダイヤモンドの白く鮮やかな輝きが
一層引き立てられました。

愛を記して

鋭く尖ったポインテッドダイヤモンドをあしらった「スクリブリング・リング」(筆記の指輪)と呼ばれる指輪で、愛し合うふたりは、愛の言葉を文字通り“刻み”ました。ウォルター・ローリー卿 は、「私は立ち上がりたいが、倒れるのが怖いのだ」と窓ガラスに刻み、エリザベス1世は、「もしあなたの心が果てることがあるのなら、二度と立ち上がってはならない」と答えたと言われています。

17世紀のダイヤモンド

ダイヤモンドの原石が削られて初めてその光を放つように、磨かれることで初めて輝きが生まれる。つまり、学んで初めて人は才を得るのだ。

- アーラン・ランセイ(1685-1758)
『優しい羊飼い』(The Gentle Shepherd)

The gift of love

「タージ・マハルのネックレスは非常に美しいネックレスですが、そのロマンチックな価値をもたらしているのは、ネックレスにまつわる物語です」と、エリザベス・テイラーは綴っています。このネックレスは1627年、皇妃のために作られ、何世代にもわたって受け継がれてきたものです。そして、エリザベス・テイラーの40歳の誕生日に贈られたのでした。

17世紀、インドのゴルコンダに位置する
豊かなダイヤモンド鉱山は、
ムガル帝国の支配下にありました。
ムガル帝国の君主たちはダイヤモンドの
収集に熱い情熱を燃やしていました。
中でも最も有名なのが、
第5代皇帝シャー・ジャハーンです。
そこには、悲しい物語がありました。
皇帝は、出産のために死亡した
妃ムムターズ・マハルの墓廟として
タージ・マハルを建設。
そこに、ダイヤモンドで飾られた石棺を
置いたのです。
皇帝シャー・ジャハーンはまた、
世界で最も有名なダイヤモンドのひとつ
『コ・イ・ヌール』も手に入れています。
この頃インドで採掘されたダイヤモンド
が、ヨーロッパで広く普及し始めます。
ヨーロッパでは、ダイヤモンドが富の象徴
として、婚約や結婚などの大きな行事で
その輝きを添えるようになりました。

18世紀のダイヤモンド

1720年代、ポルトガルの植民地であった
ブラジルでダイヤモンドが発見されます。
これにより、多くのダイヤモンドが
ヨーロッパへ流入し、
新たなダイヤモンドブームが
沸き起こります。
ろうそくの照明が向上し、大きな鏡が
用いられるようになった当時、
より多くの社交イベントが夜に開催される
ようになりました。研磨技術の向上によって
ますます輝きを増すダイヤモンドにとっても、
また燃え上がる恋にとっても、
理想の雰囲気が創り出されたのです。

世界で最も貴重なものは洞察力の次にダイヤモンドである フランスの格言より

1770年代、「AMOUR」
「AMITEIE」といった文字が真珠や
ローズカットダイヤモンドで縁取られ、
愛の告白に使われました。
可愛らしく繊細で、そしてカラフルな
ジュエリーは、この時代の優雅で
洗練された雰囲気を見事に
表現しています。
“愛“の象徴である指輪は貴重とされ、
特に18世紀の婚約・結婚指輪は、
華やかな輝きを湛えていました。

クイーン・オブ・ダイヤモンド

イギリス国王ジョージ3世と結婚したシャーロット・オブ・メクレンバーグ=ストレリッツは、「クイーン・オブ・ダイヤモンド」と名付けられるほど、数多くのダイヤモンドジュエリーの贈り物を受け取ったとされています。

19世紀のダイヤモンド

時が18世紀から19世紀に変わっても、
「愛」、「心」、「冠」、そして「花」を
象徴した意匠は、これまでと同様に
引き継がれていました。
またダイヤモンドも、究極の愛の贈り物
として輝き続けていました。
ザクセン=コーブルク=ゴータ公子
アルバートは、すでにイギリス女王と
なっていたヴィクトリアに求婚します。
そのヴィクトリアは結婚式の当日、
ダイヤモンドを身にまとっていました。

19世紀は変化の世紀でした。
産業革命が富の拡大をもたらし、
ダイヤモンドはもはや王族や貴族などの
特権階級に限られるものでは
なくなりました。
この強力な愛の象徴、ダイヤモンドが、
多くの人々の手にも渡るようになったのは
この頃です。

彼の芸術を凌駕した指に、空想の目がまだそこに捉えることのできた指輪をつけた。素晴しい結婚の証として。 この世の彼にとっては心の絶望であり、 あの世の彼にとっては魂が重なり合う花嫁だった。 - ロバート・ブラウニングの『登場人物』(Dramatis Personae)より

デビアス グループの設立

南アフリカで、新たなダイヤモンド鉱脈が発見されます。その中に、デ=ビアという兄弟が所有する土地がありました。1888年、彼らは初期の探鉱業者らを取りまとめ、デビアス コンソリデーテッド マインズを設立しました

20世紀のダイヤモンド

20世紀、2つの世界大戦から生活を
立ちなおすため、より多くの女性が
労働市場への参加を余儀なくされました。

20世紀が進むにつれて、ダイヤモンドの
カット、研磨、セッティングは、最大限の
可能性に達し、この高貴な宝石の美しさを
余すことなく引き出すようになりました。
研磨職人の芸術的な技は、
数理的な裏づけにも支えられ、
エメラルド、スクエア、マーキース、
ハート、ペアといった様々なシェイプを
生み出しました。

無数のプリズムを通し太陽の黄色い光線が初めて差し込むと、この上なく美しいダイヤモンドの白い輝きが燃え上がった。 - F・スコット・フィッツジェラルド

『リッツのように大きなダイヤモンド』
(The Diamond As Big As The Ritz)

20世紀の終わりに差し掛かると、伝統と
ロマンスに対する考え方も多様化します
が、ダイヤモンドは永遠の愛の
タリスマン(不思議な力を持つお守り)と
しての地位を維持していました。
ダイヤモンドの人気は世界中で高まり、
ダイヤモンドで究極の誓いを交わす人々は
ますます増えていきました。

ダイヤモンドで伝える愛の告白

1947年、イギリス女王エリザベス2世は、フィリップ王子からこの上なく美しいダイヤモンドの婚約指輪を贈られます。このプラチナ リングは、フィリップ王子の母親のティアラにあしらわれていた家宝のダイヤモンドを使って作られたもの。3カラットのソリティア ダイヤモンドの輝きを、ショルダーにそれぞれ5個ずつあしらわれた小さめのダイヤモンドが引き立てる、計11個のダイヤモンドを使用したリングでした。

21世紀のダイヤモンド

21世紀を迎えると、伝統は形を変え、
“永遠”の誓いの形にも変化が生まれました。

しかし、ダイヤモンドの贈り物は、

“愛”の象徴として人気を博し続けています。

ダイヤモンドは
永遠の輝き

ダイヤモンドの役割は今、
“愛”の象徴にとどまりません。
自身の目標を達成した時、
「がんばろう」と決意を新たにする時、
自分を励ましてお守りになってくれるのも
ダイヤモンドです。
70年も使い続けられてきた象徴的なフレーズ
「ダイヤモンドは永遠の輝き」は、
今も変わることなく
ダイヤモンドの魅力と
その普遍の価値を伝え続けています。
ダイヤモンドは人生の大切な瞬間を、
今もそしてこれからも、
永遠に閉じ込めてくれる特別な存在なのです。


クレジット

赤の背景にある指輪の画像は、ベンジャミン・ザッカー・ファミリー・コレクションの許可を得て撮影しています。

歴史画像提供:Getty Images


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Now, Forever

永遠に変わらない価値を持つものがあることを、私たちは信じています。人は、ときには回り道をし、成功や挫折を経験しながらそれぞれの旅を通じて
真実の愛を目指します。今あなたが刻む一歩も
永遠へと近づくための一歩なのです。